歴史散歩 ぶらり長町 ポイント5:木流堀と木場跡 



 仙台南高校の南側を流れている「木流堀」は、太白区富田付近の名取川と長町の広瀬川をつなぐ全長約6kmの運河水路です。近年の河川改修工事でコンクリート擁壁となり、昔の面影は失われましたが、もともと自然の川ではなく、江戸時代初期に開削されたものです。

 木流堀はその名前が示すとおり、名取川の水源地である二口峠の高倉山付近で伐採した丸太を、仙台藩の家臣へ支給する燃料のまきとして城下へ運ぶためにつくられました。この流し木は長さが3尺(約90cm)で「間太(けんた)」と呼ばれ、禄高によって支給される量が決まっていました。予め渡されていた札と引き替えにまきを受け取る方法が採られていましたが、余分の札を酒屋に流して酒などに換えていた家臣もいたそうです。

 間太の集積場は藩内に2ヶ所あり、北方の家臣には澱(よどみ)木場、南方の家臣には長町木場から支給されました。

 南高校を過ぎて総合運動場の脇、一本の松の木がたっているところが長町木場跡です。今は町内会の花壇になっていて、いつもきれいな花が植えられています。近年ここに木流堀の説明板や街道の辻標が建てられました。木場から門前を通り、金洗沢までの木流堀沿いの道は二口への脇街道の一部でした。

 鹿野の辺りの木流堀はところどころ桜の木がかかり、季節には風情があります。今では国道286号線が、三軒橋と三女高前の2カ所で堀の上を横切っていますが、堀沿いにずっと散歩できるような歩道が整備されればよいですね。