歴史散歩 ぶらり長町 ポイント4:宗禅寺の鶏塚
国道286号線と広瀬川に挟まれた根岸の宗禅寺は、500年以上続く古刹で、伊達氏以前の領主、粟野氏の菩提寺でもあります。山門をくぐってすぐ左手に、地元では鶏塚と呼ばれている石碑があります。それではこの碑にまつわる不思議な伝説を紹介しましょう。
昔、宗禅寺の檀家、庄子太郎左衛門の鶏がしきりに夜鳴きをする。夜鳴きは縁起が悪いと主人は鶏を殺し、広瀬川に捨ててしまった。その夜宗禅寺の住職が夢を見た。
「私は庄子の鶏ですが、猫が主人一家の命を狙って企んでいます。それを主人に知らせようとやむなく夜鳴きしたため、主人に殺され、今宗禅寺の崖下まで流されて杭にひっかかっています。主人たちの命が危ないので、どうか朝までに主人の家へ行ってこのことをお伝えください。」
住職は不思議な夢だと思いつつ、崖下を確かめると本当に杭に鶏の死骸がある。これは一大事と庄子家へ急ぎ、この話を伝えた。そのとき、猫が朝飯の汁鍋の中に尻尾から何かを滴り落として逃げ去るのが見えた。それを調べると、ドロドロに腐ったトカゲの毒液であった。
危うく難を逃れた主人は、鶏にすまないことをしたと川から鶏を拾い上げ、墓を建てて手厚く弔った。
石碑には次の様に彫られています。
「卍不是人間之搭」(これは人間の墓ではない)
寛文十三年(1673年)敬白 庄子太郎左衛門