★子育て★連載コラム

第51回 猫の親子
坂総合病院 渡辺 瑞香子
庭に猫がやってきた
「この頃庭に猫が来るんだよ。」と娘。そう言えば、このところ猫の鳴き声がしていました。「どうしてまた?」と不思議に思いつつも深くこだわらずにいました。休日、草むしりをしようと庭に出たところ、猫が物置の入り口に座って、何か訴えるようにこちらを見るのです。逃げようともしません。どうしたのかと思いながら仕事を続けていると物置に向かって鳴き始めました。場所を移動してまた。すると、かすかに「みゃー」と答える声が聞こえてきました。マンションの方?まさか物置の中?それも2匹のような気がしました。
物置の中に・・・
猫が立ち去ったあと、物置の戸を開けてみると、黒白ブチの毛玉?いや子猫。私もびっくりしましたが、向こうはもっと驚いて奥へ逃げ込んでしまいました。いつから中にいたのでしょう?戸のしまり具合が悪くて自然に開いてしまうため、最近しっかり固定したのでした。戸の隙間から出入りしていたのでしょうね。中に入った時も気付きませんでした。ということは、丸4日間飲まず食わずで閉じ込められていたことになります。何とかして助け出さないと。でもすぐには見つけられそうにありません。二人の息子にSOSです。
子猫を救え!
懐中電灯を持って、軍手をはめて、子猫救助隊編成。「いたよ、お母さん!2匹みたいだよ。」と次男。だいぶ弱っているのですが、怖がるので大変。「痛っ。かまれた。」と長男が何とか三毛猫の方を救出。必死に鳴いており、母猫が飛んできました。うれしそうに顔をすり寄せていましたが、口にくわえてどこかへ連れて行きました。続いてブチの方も救出。弱っていてよく歩けない様子です。庭にそっと放しておいたら、いつの間にか母猫が連れて行ったようです。「お母さん、荷物多すぎ。片付けないと。」と息子たちに文句を言われ、面目ないと思いつつ、ほっとした初夏の夕方でした。
猫の姿に和む
さて、あの子猫たちはどうしているかと気になっていたら、2週間ぶりにやってきました。元気になって2匹でじゃれあっているところを母猫が座りながら見守っており、なんとも微笑ましいのです。私を見て、驚いて逃げ出しそうになりましたが、そのうち余裕で遊び始めました。野生動物ってたくましいですね。あんなにヨタヨタしていたのに。その後も時々、姿を見せてくれます。最近人間界は凄惨な事件が続きますが、猫の親子の姿に心が和みます。いざという時は頼りになる存在になった息子たちに私の目も細くなったかも。
