★子育て★連載コラム   第28回

7歳までは神のうち

                                  坂総合病院  渡辺瑞香子

 

 こどもはみんな

 次男が5歳くらいの時のことだったでしょうか。塩釜神社に遊びに行った時、あっという間もなく、牛の像に登ってしまい、よそのおばさんに怒られたのは。

小1の時もKスケート場で、楽しく滑っていると思ったら、友達とリンクの氷に穴を掘っていました(もう行けない…)。
かなりの多動児でしたから、出かけると彼を追い掛け回すのに相当のエネルギーを必要としたものです。
ひもでもつけたいとよく思いました。
長女は「(次男の)お世話が大変だから、どこにも(旅行に)行かなくていい」と泣いていましたっけ。

子どもたちが小さかった頃は、落ち着いて買い物をしたことはなく、衣類や身の回りのものはもっぱら通販で
した。今となってはただ懐かしいだけですが、あの頃は多分、大変な思いだったのでしょう。


 『魔』の効用?

 古来「神隠し」と呼ばれていたもの―それはもちろん事故か人の手によること(誘拐など)であったと思います。昔は闇と静寂が人の行動も制限したのでしょう。現代は明るさと喧騒と小道具(携帯電話)が人を開放的にさせ、生物としての危険を察知する感覚を鈍らせているような気がしてなりません。

目で見えるということは、親が子どもを見渡せると同時に、他者にも見られる(見つけられる)ということです。「魔」は一人であるときは害をなさなくても、対象に出会った時に悪しきものに変化(へんげ)するのではありませんか?

「魔がさす」と言うではありませんか。
「魔」を呼ばないように努めることは、今もなお親としてのたしなみであると思われます。「魔よけ」や「厄払い」というのは一種の決意表明ではないでしょうか。


 親の義務

 もう一つ大切にしてほしいのは、子どもらしい生活を保障することです。
よく遊んで、よく食べて、たっぷりと睡眠をとる。これがすべての基本です。

小児科医を20年近くやっていて、不安なことが増えてきました。
食については以前も書いた通りです。遊びに体を使わなくなってきました。
幼児早期からのビデオ漬け、以後のTVゲームへののめり込みです。
夜更かしの子が増えています。

幼児は8時には寝かせてほしいのですが、コンビニや街の雑踏の中に見かけることも少なくありません。
それは「個人の都合」で片付けてはいけないことです。
体を使って遊ばなかったり、乳幼児期に睡眠・覚醒リズムが異常になったりした時には、将来対人関係や行動上の問題を起こしやすいという研究結果が出ているからです。

 人間として

 「7歳までは神のうち」という言葉があるそうです。
7歳頃までは子どもの生命は危ういものであり、まだ完全には人間社会のものではないという意味でしょうか。

七五三を祝うのも、命の節目を無事越えられたことを神様に感謝する意味があったことと思います。

自分で身を守ることができるようになるまでは、親は全身全霊をかけて、生まれてきた子どもを守るべきであると言われているような気がします。皆さんはいかがですか?



   

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