麻疹という病気は合併症が特別なくても、7日〜10日程度の間高い熱が出ます。
咳がひどく、下痢などもおきます。食欲がなくなって、水分も十分取れなければ脱水症になってしまいます。
肺炎、中耳炎、脳炎などの合併症がしばしば見られ、肺炎や脳炎になると治療も大変です。
最近は少なくなりましたが、「内攻」とは突然発疹が引いた後ショック状態に陥る病態ですし、「むらさきはしか」とは出血性の麻疹であり、どちらも致死的です。
昔ほど死亡率が高くなくなった理由は、栄養状態の改善、点滴や抗生剤などの進歩によって合併症と戦えるようになったからだと思います。発症はきわめてまれですが、多発性硬化性全脳炎(SSPE)といって麻疹に罹った数年後に発症する進行性の悲惨な病気も知られています。
現在、麻疹から子どもを守る最善の方法はワクチンです。インフルエンザと違って、とても優秀なワクチンです。
ワクチンをしていても長く経過すると抗体価が低くなって、麻疹に罹ることもあります。
それでも、軽く済むのです。接種率が95%まで上がれば、流行も防げるのですが、日本では70%程度で推移しています。アメリカでは2回の接種が行われており、発症率はきわめて低くなっています。
今や日本は麻疹の輸出国として非難される有様です。
日本では7歳5ヶ月までに1回受けるようになっていますが、厚生労働省はできるだけ1歳3ヶ月までに受けるように提言を出しました。
将来2回接種になることを期待しつつ、早めに接種が終わるように、気を配ってあげたいと思います。